Jikosの投資・処世術note

サラリーマン投資家、20代。投資資金1000万を目指す。

信用創造によるマジック

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信用創造」をご存じでしょうか?

 

実は、銀行は、実際のお金がなくても、貸出を行うことができます。

ある企業に貸出を行うには、貸出契約の締結とともに、その企業の銀行口座を開き、

その通帳に例えば1億円と書き込むだけです。

実際にお金は一銭も必要ありません。

しかし、この瞬間に銀行貸出と預金は1億円ずつ増えています。

これを「信用創造」といいます。

 

預金通帳に金額を書き込むだけなので、

銀行は無限に預金と貸出を創造できそうです。

しかし、現実には貸出先の企業が資金を使ってモノを購入します。

モノを販売した企業の口座が他の銀行にあると、自分の日銀当座預金口座から

その銀行へ資金が移動します。

ここで、本当に銀行は無限に貸出を行えるかという疑問があります。

銀行は、貸出に伴って預金が増えると、銀行は預金準備(日銀当座預金)を

増やさねばなりません。また、人々は預金が増えれば現金保有も増やしそうです。

つまり、ベースマネーを増やす必要があります。

平時では日銀がこの金額を供給します。

 

一方、量的緩和時には必要額の何倍もの資金を供給するので、結果的に

いらないお金が当座預金に積まれて預金準備は平時の何倍もの値になります。

ただし、貸出は無限に増えるのではなく、企業の投資意欲か金利で決まってきます。

 

預金準備という言葉が出てきましたが、

そもそも銀行は日本銀行に預金をしています。

これは、日本銀行が「最後の貸し手」、「銀行の銀行」と言われている理由で、

文字通り、一時的に資金供給不足に陥った金融機関に対して、貸付を行うことです。

銀行が、日本銀行に預け入れしている当座預金残高のことを預金準備と言います。

 

銀行に普通預金している預金者はいつでも引き出せるように、定期預金ではなく

普通預金にしているのですが、引き出すとしてもごく一部です。

定期預金になると、そもそも満期前に解約すると金利が下がってしまうので、

急に引き出すという人はずっと減ります。

 

したがって、銀行は預金残高のごく一部分を日銀に準備として置いていけばよさそうです、

実は、十分な預金準備を置いておかない銀行が出るかもしれないという理由で、

法律で(1月の平均として)最低これくらいは預金しておかないといけない水準が定められています。

この水準の預金に対する比率を法定預金準備率といい、日銀が定めることになっています。

 

法定準備に各銀行が自分で適切と思う金額(超過準備)を加えたものが、

預金準備総額になります。これは量的緩和政策が実施されていない「平時」では、

おおむね法定準備に等しくなっています。

すると、銀行は受け入れた預金の大半を貸出や国債への投資などに振り向けることができます。

それでも預金者の引き出しに通常は対応できます。